KIT並びにPDGFRA遺伝子に変異を伴わない消化管間質腫瘍(GIST)の臨床病理遺伝学的研究

背景

消化管間質腫瘍(Gastrointestinal stromal tumor;GIST)のなかには、少数ですが、KITとPDGFRAに遺伝子変異を認めない症例が存在し、その原因としてニューロフィブロミン(NF-1)やコハク酸脱水素酵素(Succinate Dehydrogenase:SDH)の失活化、KITやPDGFRAの下流の遺伝子(RASやBRAF等)の機能獲得型突然変異であることが示唆されています。
NF1変異は、神経線維腫症の一部ですが、その約10%にGISTが発生し、さらにその一部が悪性化するといわれています。しかし、現在まで、臨床経過、病理学的特徴、手術の有効性、治療法などはほとんど不明です。また、SDHは小児型GISTの原因の1つとされていますが、その臨床病理学的特徴はまだ明確ではなく、有効な治療法も確立していません。
これらの、「KITとPDGFRAに遺伝子変異を認めないGIST(wild type GIST)」に対しては、イマチニブはほとんど抗腫瘍活性を示さず、スニチニブの治療効果も高くないため、新たな治療法の確立や治療薬の開発が必要となっています。

GISTの原因遺伝子とシグナル伝達カスケード

GISTの原因遺伝子とシグナル伝達カスケード

目的

このような稀なGISTの臨床病理像を明らかにし、その正確な診断と有効な治療法の確立のために後ろ向きの疫学調査と病理組織検索を主体とする研究を立案しました。本研究では、retrospectiveにKITやPDGFRA遺伝子に変異を伴わないGIST患者の臨床データを集積、外科手術された病理組織を再検討、一般のKITあるいはPDGFRAに変異を認める散発性GISTを対照とし、以下の項目を検索、新たな治療法の開発のための基礎データ作成を目的としています。
1)このようなGISTの発生部位、発生様式、大きさ、合併ないし併存症、臨床経過等臨床学的特徴
2)免疫組織染色等による病理学的特徴
3)現在有効な治療方法(外科的あるいは内科的治療)と予後
4)細胞内シグナル伝達系の活性化状態
5)KIT, PDGFRA, NF1, SDHs, BRAF, NRAS, HRASを含めたsomatic mutation解析を中心とした遺伝子学的特徴の検索

研究デザイン

多施設共同後ろ向き探索研究

お問い合わせ

西田 俊朗 /桑田 照子
Tel:06-6764-2265 Fax:06-6764-3122
E-mail:office@gran-japan.jp

各種書類フォーム・ダウンロード

  1. 消化管間質腫瘍 研究実施計画書
  2. 倫理委員会審査結果 KIT並びにPDGFRA遺伝子
  3. GIST症例アンケート 手紙
  4. GIST症例一次アンケート調査
  5. GIST症例二次アンケート調査
  6. CRF 見本(本物は事務局まで)
  7. Appendix IC